卵を割って中身が落ちる瞬間を
夕方の鴉は遠くの電線に足をかけ
じっと見つめながら思った
離れた角の窓を覗きに移ったら
次は空になったものを捨てる瞬間を
見届けて思ったんだ
それが足りていないことの全てだと
俳句に書き残すように鳴きながら
夜に帰って行くのを
僕は見ていたんだ
卵を割って中身が落ちる瞬間を
夕方の鴉は遠くの電線に足をかけ
じっと見つめながら思った
離れた角の窓を覗きに移ったら
次は空になったものを捨てる瞬間を
見届けて思ったんだ
それが足りていないことの全てだと
俳句に書き残すように鳴きながら
夜に帰って行くのを
僕は見ていたんだ